今日の往診の出来事。
不思議な能力のある高齢女性。
前に手相を見てくれたこともありました。
「先生、いつも思ってたんだけどね、ご家族とかに7の数字に関係有る人居ない?」
「ええ?どうしてですか?」
「いつも、こんくらいのかわいい坊やが一緒に来てるよ」
「私は娘しかいないし、もう2人とも成人してるんですよ。7はおそらく父です。
亡くなりましたが父の名前は◯七なんです。」
「そうかい、それは嬉しいね。先生と一緒に先生のお父さんにも往診してもらってたんだねえ。」
「父は医者になりたかったみたいなので、私の往診について来て嬉しいのかもしれません」
2年前に看取りした父。
私は父の主治をするために在宅医療の道に進みました。
脳梗塞後で要介護5の父。
平日は施設、週末に自宅に帰る生活のサポートをしていました。
2年前の6月突然前触れもなく旅立ってしまいました。
父は優しくもの静かな人でした。
片手で陶芸作品を次々と作り、介護タクシーの会社を起こす夢を語って母に怒られたり。
往診以外にももっともっとたくさん話せば良かった。
ごめんね。
患者さんを驚かせないように、
小さなかわいい坊やの姿で私の独り往診を見守ってくれていたのかな。
今日はどうしても涙が止まりませんでした。
※写真は4年前の父と私です。