『終い支度』
あるお友達からご連絡がありました
「金谷先生、こんばんは。
最近、とうとう院長先生から
終末期医療について話がありました。
覚悟していましたが、
実際に聞くと、
やはりショックが大きいです。
トイレに行けなくなったので、
3週間前から紙パンツを始めた途端に、
眠ることが増えました。
会話も少なくなり、
いつ逝ってもおかしくないと
言われています。
それまで元気にしていたのに。
急に悪くなるのですね。」
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「お父様、
ご迷惑をおかけしまいと、
ご自身の終い支度を始めたのですね。
急に具合が悪くなったのではなく、
ご自身で、
しっかりと生きたご確認をされ、
お身体がご卒業に向けて
整い始めたのだと思います。
それは具合が悪いのではなく、
病気でもなく
自然な老いで、
自然な衰弱です。
芽が出て
花が咲き
自然に枯れて
土に還るように
それは
とても自然な
大往生に向けてのお支度です。
お父様、とてもご立派な方ですね。
潔い、
終い支度のあっぱれなお姿を
遠く北からご尊敬申し上げます。
お父様のご卒業を
お心鎮かにお見送りできますよう
願っております。」
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「そうなのですね。
急に具合が悪くなったわけでは
ないのですね。
家族にも、
先生のお言葉を伝え、
卒業を心静かに見守りたいです。
ありがとうございます。」