実は重要!!Mg(マグネシウム)!!
マグネシウム(Mg)・・・実はとっても重要なミネラル。
マグネシウムは、心血管系の健康を支えるために身体が必要とする最も重要な栄養素の1つと考えられ、米国では半数近くの人が不足しているとも言われ、日本でも1日の摂取量の不足が気になるところ。
例えば、体内に十分なマグネシウムがないと、さまざまな障害や病気にかかりやすくなり、血圧が制御できなくなったり、2型糖尿病のリスクが高まったり、大腸癌のリスクが高まり、更には心臓発作を起こすリスクが高くなることも知られてます。
ここで述べられている、サウスカロライナ医科大学によって発表された研究はマグネシウム摂取が足りなく、欠乏しているとCRP(炎症反応の検査のひとつ:肝臓で作られるC-反応性蛋白質)が高くなる事を明らかにしています。マグネシウム摂取不足は心臓血管系のリスクを高める事になり、注意が必要です。
マグネシウムの必要量は、性別、年齢、個人のライフスタイルによって異なります。例えば、様々な研究や推奨によれば、30歳未満の女性は最低310 mgを位の摂取必要とするかもしれませんが、30歳未満の男性は1日400 mgを必要とするかもしれません。年配の男性は1日に420 mgのマグネシウムを必要とし、年配の女性は1日に320 mgのマグネシウムを摂取する必要があるかもしれません。通常の食事やサプリメントで意識して摂取しても、過剰摂取で問題を起こすくらい高濃度に摂取する事はないと思いますが、いずれにしても、栄養学をよく知っている医師や医療専門家に相談してみてください。
マグネシウムは時に疾患や症状の解決の糸口になる事もあります。例えば、我々の点滴外来で用いる「マイヤーズカクテル」の効果はこのマグネシウムを添加していることによる事が実は大きいといわれています。マイヤーズカクテルは片頭痛、線維筋痛症等の疼痛性疾患のほか、喘息、慢性疲労、うつ症状等でも奏功することがある「不思議な」点滴です。思い当たる方は、マイヤーズカクテルも是非お試しください。詳しくは当院までお問い合わせください。
朝すっきりと起きられますか?−鉄欠乏は、多彩な愁訴と関係−
鉄欠乏性貧血による症状は実に様々です。具体的には、寝起きが悪い、疲れやすい、肩こり、湿疹、頭痛、風邪を引きやすい、髪が抜ける、注意力が低下、イライラ・神経過敏、歯茎から出血、アザ、動悸息切れがする、むくみ、爪が変形、割れやすい、食欲不振、口角口唇炎など、多彩な愁訴に関係しますが、慢性に経過する鉄欠乏は自覚症状に乏しいのが特徴です。
現代ではライフスタイルや環境の変化によって食物からの鉄の摂取量が減少しています。さらに、成長に応じて鉄の需要は増大、過度な運動でも鉄が失われます。女性はさらに、月経血からの喪失、妊娠、分娩で鉄の需要が増加します。子宮筋腫や悪性腫瘍などによる出血量の増加に伴い、需要量が増加します。
病院で処方される鉄剤は非ヘム鉄です。鉄は胃酸により、鉄イオンに変化してから吸収されるので、胃酸の分泌が低下している人はヘム鉄の補給が適しています。
鉄以外にも栄養バランスの乱れは様々な不定愁訴を引き起こし、病気の原因にもなります。血液検査によって、ご自身の体の状態を知り、適切な栄養素の補給を行なうことによって、愁訴の改善だけでなく、身体症状を含めた全身状態の改善も可能になります。
一億総老化時代
日本は今、「2025年問題」といわれるように、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達することにより、介護・医療費等社会保障費が急増する、という重大な問題に直面しています。簡単に言うと、高齢者人口は約3,500万人、約1/3が高齢者になります。これは、えらいこっちゃというわけで、マスコミ報道などで騒がれているのはご存知の通りです。
健康なうちにこそ、将来のことを考えておくのがいざという時に慌てない秘訣です。北海道は、全国的に見ても病院で亡くなる人の比率が多いのですが、最近は最期を自宅で迎えたいという方も増えており、在宅医療が注目されてきています。私どものクリニックでも在宅医療を担当しておりますが、一口に在宅死といってもその形は様々です。治療手段がないということで病院から来られた方や、自ら積極的に在宅医療を選択された方もいます。前者はどちらかというと病院での治療の延長線上に在宅を選んだ方、後者は治療法も含めて自分で選択しようとする方です。印象的には安らかに死を迎えられるのは後者のタイプの方が多いような気がしますが、どちらも驚くほど安らかに最期の時を迎えられます。私が病院で経験した集中治療室などでの死とは大きく違います。
ただ、死ぬ前に私たち一人一人が心がけておく事があるのではという事で、本にしてみました。興味のある方はご一読下さい。Kindle本で100円です。
『金谷憲明先生と語る 心と体の栄養学: 日本初の日帰り手術専門クリニックから、在宅医療とアンチエイジングまで』
http://www.amazon.co.jp/dp/B01A76PT8E/ref=cm_sw_r_fa_dp_ULALwb0KYF4AS