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2019.03.15

GOのはなし−深〜い囲碁の話−

囲碁の歴史は古く、中国で紀元前に始まり、2千年前にはすでに庶民のゲームとして一般的でした。日本には吉備真備らの遣唐使以降伝わったといわれています。昔は女性もよくたしなみ、紫式部や清少納言も囲碁をやっていたようです。囲碁は、序盤の布石から中盤の戦い、終盤のヨセと戦略性に富み、実際の戦闘にも似たところが多く、岡目八目、定石、一目置く、駄目、八百長、布石、捨て石、死活問題、大局観、目算など、ことわざになっている言葉も多数あります。

 私は麻酔科医ですが、麻酔と囲碁の関わりも二つほどあります。一つは、三国志で有名な関羽の逸話で、腕の矢傷の治療を受けるのに囲碁を打ち気を紛らわして麻酔なしで手術をしたというものです。この時に治療を担当したのが伝説の名医といわれる華佗(かだ)です。華佗は『麻沸散(まふつさん)』といわれる世界で最初の全身麻酔薬を発明したことで有名です。しかし、華佗は曹操によって殺されてしまい、麻酔薬の秘密は永遠に謎になってしまいました。余談ですが、この『麻沸散』の再現に挑戦し『通仙散(つうせんさん)』という麻酔薬を発明したのが華岡青洲(はなおかせいしゅう)という日本の医師で、記録上は世界最初の全身麻酔として日本の誇るべき業績です。もう一つは、日本の名棋士の一人、趙治勲(ちょうちくん)で、彼が交通事故でケガをした時に、手術のために麻酔が必要だとしても、「碁が弱くなっちゃいけない。麻酔だけは打たないでくれ。」といって、麻酔なしで手術を受けたことです。ただ、現代の医療で、麻酔で碁が弱くなるとは考えられません。(念のため)

 あと、最近話題になったのは、AI(人工知能)と囲碁の話です。AIとの勝負は、チェスに始まり、1997年にIBMの「ディープブルー」が世界チャンピオンを打ち負かします。しかし、将棋や囲碁はずっと複雑なので人間の方が優位でした。その後、AIはさらに進歩を続け2013年には将棋、2015年にはついに囲碁の欧州チャンピオンにも勝利します。2016年には、世界最強棋士にも勝ち越します。今後の我々人類の未来はAIに握られるようになるかもしれません。

 

2019.03.13

朝すっきりと起きられますか?−鉄欠乏は、多彩な愁訴と関係−

鉄欠乏性貧血による症状は実に様々です。具体的には、寝起きが悪い、疲れやすい、肩こり、湿疹、頭痛、風邪を引きやすい、髪が抜ける、注意力が低下、イライラ・神経過敏、歯茎から出血、アザ、動悸息切れがする、むくみ、爪が変形、割れやすい、食欲不振、口角口唇炎など、多彩な愁訴に関係しますが、慢性に経過する鉄欠乏は自覚症状に乏しいのが特徴です。

 現代ではライフスタイルや環境の変化によって食物からの鉄の摂取量が減少しています。さらに、成長に応じて鉄の需要は増大、過度な運動でも鉄が失われます。女性はさらに、月経血からの喪失、妊娠、分娩で鉄の需要が増加します。子宮筋腫や悪性腫瘍などによる出血量の増加に伴い、需要量が増加します。

 病院で処方される鉄剤は非ヘム鉄です。鉄は胃酸により、鉄イオンに変化してから吸収されるので、胃酸の分泌が低下している人はヘム鉄の補給が適しています。

 鉄以外にも栄養バランスの乱れは様々な不定愁訴を引き起こし、病気の原因にもなります。血液検査によって、ご自身の体の状態を知り、適切な栄養素の補給を行なうことによって、愁訴の改善だけでなく、身体症状を含めた全身状態の改善も可能になります。

2019.03.13

一億総老化時代

日本は今、「2025年問題」といわれるように、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達することにより、介護・医療費等社会保障費が急増する、という重大な問題に直面しています。簡単に言うと、高齢者人口は約3,500万人、約1/3が高齢者になります。これは、えらいこっちゃというわけで、マスコミ報道などで騒がれているのはご存知の通りです。

健康なうちにこそ、将来のことを考えておくのがいざという時に慌てない秘訣です。北海道は、全国的に見ても病院で亡くなる人の比率が多いのですが、最近は最期を自宅で迎えたいという方も増えており、在宅医療が注目されてきています。私どものクリニックでも在宅医療を担当しておりますが、一口に在宅死といってもその形は様々です。治療手段がないということで病院から来られた方や、自ら積極的に在宅医療を選択された方もいます。前者はどちらかというと病院での治療の延長線上に在宅を選んだ方、後者は治療法も含めて自分で選択しようとする方です。印象的には安らかに死を迎えられるのは後者のタイプの方が多いような気がしますが、どちらも驚くほど安らかに最期の時を迎えられます。私が病院で経験した集中治療室などでの死とは大きく違います。

 ただ、死ぬ前に私たち一人一人が心がけておく事があるのではという事で、本にしてみました。興味のある方はご一読下さい。Kindle本で100円です。

『金谷憲明先生と語る 心と体の栄養学: 日本初の日帰り手術専門クリニックから、在宅医療とアンチエイジングまで』

http://www.amazon.co.jp/dp/B01A76PT8E/ref=cm_sw_r_fa_dp_ULALwb0KYF4AS

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