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2024.06.21

朝すっきりと起きられますか?−鉄欠乏は、多彩な愁訴と関係−

鉄欠乏性貧血による症状は実に様々です。具体的には、寝起きが悪い、疲れやすい、肩こり、湿疹、頭痛、風邪を引きやすい、髪が抜ける、注意力が低下、イライラ・神経過敏、歯茎から出血、アザ、動悸息切れがする、むくみ、爪が変形、割れやすい、食欲不振、口角口唇炎など、多彩な愁訴に関係しますが、慢性に経過する鉄欠乏は自覚症状に乏しいのが特徴です。
 現代ではライフスタイルや環境の変化によって食物からの鉄の摂取量が減少しています。さらに、成長に応じて鉄の需要は増大、過度な運動でも鉄が失われます。女性はさらに、月経血からの喪失、妊娠、分娩で鉄の需要が増加します。子宮筋腫や悪性腫瘍などによる出血量の増加に伴い、需要量が増加します。
 病院で処方される鉄剤は非ヘム鉄です。鉄は胃酸により、鉄イオンに変化してから吸収されるので、胃酸の分泌が低下している人はヘム鉄の補給が適しています。
 鉄以外にも栄養バランスの乱れは様々な不定愁訴を引き起こし、病気の原因にもなります。血液検査によって、ご自身の体の状態を知り、適切な栄養素の補給を行なうことによって、愁訴の改善だけでなく、身体症状を含めた全身状態の改善も可能になります。

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